雨が見ていた~Painful love~
ハァ??私が悪魔!!?
それを言うならアンタでしょうが!!
「何言ってるの。
悪魔はキョウちゃんでしょう??」
私がなんで悪魔なのよ!
納得いかない!!
そう思って
プンプン怒りながら反論すると、キョウちゃんはゆっくりこちらに振り返りながら
「おい、クソ美。」
「…はい??」
「なーんで俺が悪魔なんだよ。
悪魔はクソ美、オマエだろーが!!」
――ひ、ひぃっ!!
真っ黒いオーラに
黒い羽根が見えそうな
今にも殺されかねないような眼力と共に
悪魔な王子は私をギロリと睨み始める。
「この際だからハッキリクッキリ言ってやる!!
俺がこんな風になる原因はなぁ。
全部、全部、全部、ぜーーーんぶオマエにある!!」
「な、ない!!
そんなもんない!!」
再浮上した『オマエが悪い説』に驚いて、手をぶんぶん振って否定すると
「アホか!!
あの時もあの時もあの時も、オマエが悪い!!」
お決まりのそのセリフを吐くと
キョウちゃんはズウーーンと暗い目をして、私の近くへゆっくり近づく。
――ヤ、ヤバイ…
キョウちゃんのこの瞳はヤバイ
再会の中『バカ女』と罵った時も
雨の中に捨てられた時も
プールに投げ込まれた時も
私を無理やりレイプした時も
キョウちゃんはこの目をしてた。