雨が見ていた~Painful love~
ポカーンとしたまんまの私に
玄関前で私をずっと見つめる、キョウちゃん。
流されるな?
欲しいなら欲しがればいい??
ママに似てるから心配……??
なんだかよくわからないけど
物凄いコトを言われたような気がするのは私の気のせいでしょうか……。
パパの理解不能なオトナコトバに
ポケッとしたまんま突っ立っていると
「オイ。」
「は、はいっ!!?」
「いつまでここでこうしてればいいワケ?
寒ィし俺、中に入りてぇんですけど。」
あくまでも冷静に
そして冷徹なオーラを振りまきながら、キョウちゃんは私に尋ねる。
――あ、そうだった!!
こんなとこで立っててもしょうがないよね。
ハッと正気に戻った私は
「ご、ごめん。」
そう言って玄関に向かって歩き始め、カバンの中からカギを取って
「どうぞ。
中、入って??」
玄関の扉を開けて、キョウちゃんを家に招き入れる。
キョウちゃんはハァと小さくため息を吐くと
「まーた、ここにお世話になるとは思ってなかったな……。」
小さく何かをつぶやいた。