雨が見ていた~Painful love~
言葉はキツイけど
優しい二人の肉食女子の温かい雰囲気に、胸の奥がホッコリと優しく優しく温まる。
善は急げ
思い立ったら吉日
私はただでさえ優柔不断なんだもん。
二人に勇気を分けてもらった今じゃないと、踏ん切りがつかなくて、飛び込んでいけなさそうだ。
私は理子ちゃんに渡されたキョウちゃんの荷物をヨッと肩に担いで、バックを手に取る。
そしてバックの中から財布を取り出して1000円札を2枚綾音に手渡す。
「ごめん、綾音。
これで支払お願いしてもいい?」
立ち上がってササッと出口へ向かおうとする私を見て
「…了解。
悪いけどおつりは相談料としてもらっとくからね。」
「えぇ!!?」
「当然でしょう?
アンタにどれだけ苦しめられたと思ってるのよ。」
そう言って
綾音は意地悪に笑う。
――えぇ~!そんなぁ!!
どこまでも鈍感で
どこまでもセコい私が心の中で地団太を踏んでいると
「綾音サンの言うとおりよ!
こっちは慰謝料に相談料にで大金貰ってもいいくらいなんですからね!?たがだか数百円巻き上げたぐらいでガタガタ言うんじゃないわよ!!」
悪魔の申し子の姉
藤堂理子は綾音の肩を抱きながら、わるーーい顔してベーっと舌を出す。