雨が見ていた~Painful love~
――え…??
驚いて言葉をなくしていると
「響弥にはさっき電話をかけて段取りの詳細は伝えてある。……で……いまからマスコミに向けてFAXを送るんだが、ちょっと手伝ってもらってもいいか??」
パパは疲れた口調で
こんなお願いをし始める。
「一応、お前は響弥の担当だからな。」
その一言に一気にお仕事モードに戻った私。
そっか……
明日のこともあって、さすがにキョウちゃんも苦しくなって外出したのかな……。
そんなことを思いながら
「…ん、わかった。
いまから事務所行くよ。」
パパに返事をすると
「休みのところ悪いな。
じゃぁ、待ってるから。」
パパは相変わらずのセクシーボイスでそう囁いて、ピッと電話を切った。