雨が見ていた~Painful love~
ーーどうしよう…!!
パパだけには知られなくなかったキョウちゃんと私の秘密を知られて、思考は完全にフリーズする。
カラダが凍る
血が凍る
それはきっとこういうことなんだ。
それを私は実感する。
身動き一つ、瞬きひとつせず固まっている私を見てパパはゆっくりと近づくと
「ごめんな、美織。
オマエが響弥と何かがあったことには勘付いてたけど…守ってやれなくてごめん。」
「パパ……。」
「それに……明日の会見はまたオマエを傷つけることになるな……。すまん…。」
申し訳なさそうにそうつぶやく。
「だがアイツをこのままにしておくワケにはいかない。俺は真実を話せとアイツに言った。響弥にとっては自分を助けてくれるいい社長でも……美織にとっては悪い父親以外の何物でもないな…。」
申し訳なさそうに、すまなさそうに謝るパパを見上げると
「そんなこと…ないよ。
パパは私の自慢のパパだもん。」
私はパパにそう訴える。