雨が見ていた~Painful love~


な、なんで!?
なんでこの人こんなに怒ってるの!!?


傍若無人なキョウちゃんの態度と
鼻の痛みに耐えかねて半泣きになっていると


「この、クソオンナめ!!
オマエは築地でセリにかけられてる冷凍マグロか!!」


「え、えぇ!!?」


キョウちゃんはこんなわけのわからないことを口にする。




な、なによ!!
築地の冷凍マグロって…!!!




意味が分からずに


「な、なによそれ!!
私が高級だっていいたいの…!?」


半分涙目になりながら必死にそう訴えると



「お、オマエはアホかーーーーっ!!」



こめかみをピクピクひきつらせて
キョウちゃんは鼻を捻っていた手をパッと放し、私のオデコを勢いよくパシーーンと叩く。




「い、いたーーーいっ!!」




おでこに手を当てながら必死に痛みに耐えていると




「オマエな。
同情で俺とSEXしようとしてたろ。」



「…え??」



「冷凍マグロみたいにカラダを固くして、必死に恐怖と闘って。それでも俺の為に必死にSEXしようとしてただろ。
そーいうの…正直凹むわ。」




そう言って
キョウちゃんは私の隣にパシャンと水音を立てながら座り始める。


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