雨が見ていた~Painful love~


濡れた唇はプールの水のせいなのか
それともお互いの甘い愛の蜜のせいなのか
どちらなのかはわからない。



だけど私たちがゆっくりと顔を離した後も
銀色の細い糸が二人の唇をツゥっと繋ぐ。




官能的でとてもセクシャルなその銀の糸




火照った頬に潤む瞳



「キョウ…ちゃん……。」



その瞳の赴くままに
私たちはもう一度キスをする。


仕掛けたのは私なのか彼なのかはわからない



ううん、もしかしたら仕掛けたのはお互いだったのかも。




「あ、、ふっ…。
んん……っ。」




言葉もなく
ただ欲望の赴くままにキスをして


ただキスするだけじゃ物足りなくて
もっと彼を感じたくて
近くに行きたくて
彼の首筋にそっと左手を絡めると



「…美織。」

「…え…??」

「俺、今のキスみたいなSEXがしたい。」



彼は静かにそう訴える。




「お互いがお互いを求めるSEXがしてぇ。」



――お互いがお互いを求めるSEX……??



キョウちゃんの不思議な言葉の真意を探ろうと、彼からゆっくりカラダを離して表情をうかがうと


「俺オマエとSEXしてぇけど、あの日みたいに無理やりはしたくねぇ。オマエ一人だけを我慢させて自分だけが満足する、オナニープレイは死んでもごめんだ。」


そう言って
彼は私の右手を両手でそっと包み込む。


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