雨が見ていた~Painful love~


そして私に向き直って
正面から私を見据えると、まっすぐな目をしてこう言ったんだ。




「オマエが俺を好きでいてくれるなら。
ずっと俺だけを好きでいてくれんなら………俺、待つわ。」



いつも意地悪で俺様な
彼が見せた優しい一面に驚いて



「…へっ…??」



びっくりするくらいのバカ面で首を捻ると



「だーーかーーらっ!
オマエがHしたくてしたくて堪らなくなるまで、俺様は待ってやるっつってんだよ!!わかったか!!このクソバカ鈍感オンナ!!!!」




そう言って
キョウちゃんは私の右手をグイッと強く引っ張って



「う、わ、っ!!
うきゃあああっ!!」



ドボーーーーン!



私はまたまた温水プールに引きずり落とされる。





びしょびしょに濡れた髪が
また水を吸って、お化けみたいに顔に張り付く。


ホックを取られたまんまのブラの中に水が入り込んで、奇妙にプカプカ胸元が浮いている。





――うう…理不尽だ…。

やっぱりキョウちゃんは理不尽だ…!!





天使のち悪魔
クソガキ時々オトナな彼の行動に言いようのない怒りを感じながら、ジトーッとした目で彼を睨むと


「ま、気長にいこーぜ。クソ美。」


ゲラゲラ笑いながら、自分もプールの中に飛び込んで。


キョウちゃんは手で水鉄砲を作って
私の顔めがけてぴゅーっと水をかける。



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