雨が見ていた~Painful love~
「なんだよ、響弥。」
「うるせー!
拓真、オマエは信用ならねー!!
俺はなぁ!!オマエには散々煮え湯を飲まされてるんだ!!」
拓真くんは私の初めての彼氏で初キスの相手。
それに再会してからも惹かれていた相手だから…キョウちゃんは気が気じゃないらしい。
そんなこんなで
水没後も私の携帯に入っていた拓真くんのアドレスは
「ハイ、サヨナラ~!」
アッサリとキョウちゃんの手によって消去され、拓真くんのいるSGには来るな!と言いだす始末。
――小さい…
おつきあいを始めてやっとわかったけど、キョウちゃんの器はアリさんのように小さい。
すっごく束縛するし、ヤキモチ焼きだし、とにもかくにも手におえない。
まぁ…そう言うところもカワイイと思ってはいるけど、ちょっとだけやるせない。
でも、お兄ちゃんな拓真くんに、ヤンチャなワルガキのキョウちゃんは相性ピッタリのコンビで、二人の掛け合いを見るのも大好きなんだけどなぁ…なんて、私はいつも思ってる。