雨が見ていた~Painful love~


「は、羽田に着いたらパスポートがなくてさぁっ!!理央のヤツ…『あーら、残念。じゃぁアタシは一足先にハワイに行って待ってるわ~☆』だなんて言うんだぞ!!?」



暗闇のリビングを一人怒り狂いながら歩き出して




「ひどいと思うだろ!!?ひどいだろ!!?
オマエもそう思うだろ!!?」




そう言って
オヤジがリビングのライトのスイッチを点けた瞬間




「う、うわっ!!どわっ!!!
うわーーーーっ!!!!」




ヤル気マンマン
入れる気マンマンの俺たちの格好を見て、最高に間の悪いクソオヤジは今にもぶっ倒れそうなほどの大声を上げて、大きくカラダをのけぞらせる。





そんなオヤジの声を聴いた瞬間


「え!!?え!!?
しゅーちゃんパパ!!?
しゅーちゃんパパがいるのぉーーっ!!?
きゃー!!きゃーーーっ!!」


俺の下にいる美織までもが大声を上げて半狂乱で暴れだす。



――やっべ!!
このままだと美織の裸をオヤジにガン見させちまう!!


そう思った俺は
自分のTシャツをガバッと脱いで


一瞬にして萎えたムスコをブランブランさせながら、半狂乱の美織に脱いだTシャツをガバッと着させる。




「え、美織!?
え!!?響弥と美織ってそういう関係なワケ!!?」


「きゃーーーーっ!きゃーーーーっ!!
きゃーーーーーっ!!!!」


「うっせー!!そうだよ!
なんだ、悪ぃのかよっ!!」


「マジか…。
嬉しいな~~。美織~、しゅーちゃんパパはうれしいぞ~!」

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