雨が見ていた~Painful love~


そう言って
なんだか満足そうな顔をしたままゆっくりと俺たちに近づいてくる、クソオヤジ。


――マジか、コイツ!!



美織の身の危険を異常に感じた俺は
寝っころがってるアイツを抱き起して
アイツお手製の目隠しをはぎ取って


アイツのカラダが見えないように
ギュウと思いっきり抱き寄せて、親父の視線から思いっきりガードする。



「ストップ、ストップ、ストーーーップ!!」


「えぇ??なんで??」


「アホかー!!
この状況見たらわかるだろーが!!
それ以上近づいたら殺す!!マジで殺す!!わかったらサッサとここから出て行けよ!!!」



声の限り叫んで
思いっきり睨みつけて一喝すると



「何言ってんだよ、響弥~。
美織とオマエが付き合ってるだなんてパパは全然知らなかったんだぞ??祝杯だ!今日はとことん飲み明かすぞ、響弥~!!」



目の前にいるバカはノホホンとしながら、こんな頭のかゆいコトを言い始める。




祝杯??
飲み明かす??


アホかーーー!!!


俺は今日しか日本にいられねぇんだよ!!





やっと…
やっと訪れた美織のGOサインなんだぞ!!?


夢にまで見た初Hの夜なんだぞ!!?


なにが悲しゅーて、このクソオヤジと飲み明かさなきゃなんねーんだよっ!!






そう思った俺は美織を抱きしめながら

「断る!」

キッパリハッキリスッキリとオヤジに拒否の言葉を口にする。



俺は今日Hするんだ!!
何が何でも美織とヤるんだ!!
絶対、絶対、絶対に、ぜーーーーったいにSEXするんだ!!



これ以上…
これ以上邪魔されてたまるかーーーっ!!!






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