一直線な人気者
「あの時の猿もカワイかったなぁーー…」


中3の時の記憶を思い出し、何気なく呟いた。


「あの時って、いつの事?」


…………ハッ!!


バッと顔を右に向けると、優しい笑顔でこちらを見ている明智君。


彼を視界に捉えた途端、ダーーーッと汗が大量に流れた。


そ、そうだった……!私1人で動物園来たんじゃない!!明智君と来たんだった!!


なのに私ったら目の前の大好きな動物に興奮して、明智君の事ずっとほったらかしにしていた。


明智君もしかして、私がグルグル園内移動してる間、ずっと黙って後ついて来てくれてたの…?
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