一直線な人気者
「ねぇ、布施君は好きな人……いないの?」


片手で頬杖をついて質問をぶつけると、布施君は思いっきり筆入れを落とす。


「え、え、オレ!?イヤ、あの………///秘密!!」


チラッと結麻を見てから、布施君は筆入れを拾う為に真っ赤な顔を隠した。


見るからに挙動不審な彼に、私の推測は確信に変わる。


「布施君……結麻が好きなんだぁーーー…」


私の近くに座ってる真琳と明智君に聞こえない様に呟いた。


自分の恋愛には興味ないけど、親友が異性に好意を持たれてるって知っちゃあ、こんな私でも関心が沸いて出てきちゃう。
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