一直線な人気者

空き教室に足を踏み入れ、キョロキョロ周りを見てみるが、誰もいない。


「布施君、ウソついた……？」


「朋貴は半分しかウソついてないよ」


！？


いきなり後ろから声がして振り返った私は――――…心臓が止まりかけた。


「呼んだのはオレ。先生じゃなくてね」


ガラッ、ピシャンと、扉を閉めて鍵をかける音がやけに大きく響く。


私は気づかなかったんだ。


私が開けて入って来た扉の壁に……明智君が寄りかかっていた事に。


「どういう事か説明して貰おっかな？桃妃ちゃん」


だ…誰か


時間を止めてぇぇぇぇっ！！