一直線な人気者
――――とは朋貴には言ったものの……やはりオレには“恋”というものがよく分からない。


「あーーー、オレは好きな子とか彼女とか、面倒くせぇ……」


放課後、オレは校舎の西側にある階段に座り、一人言を言っていた。


この学校で1番静かなのが、ここなんだ。


窓から見える景色もキレイだし、人も通らないから落ち着ける。


「“恋はいいもの”って………アイツは女子かっつーの」


あんだけ朋貴に力説されたのにも関わらず、オレの恋愛への興味は全く湧かず。


友達の好きな子のクラス知ったら、普通なら誰かと推理するだろう。
< 32 / 363 >

この作品をシェア

pagetop