一直線な人気者
キョトンとしながら桃妃ちゃんを見てると、彼女はまだフフフと笑ってる。


「どうしたの?なんかあったの?」


オレの質問に、桃妃ちゃんはクルリとこっちを向いた。


「明智君、何いきなり緊張し出してんのよ」


「えっ!!」


緊張してたの、バレてたのか!?


まぁバレるよなぁ……いきなりアタフタと落ち着かなくなっちゃったんだから………


「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。てかここ明智君の部屋なんだから、コレアナタが言うセリフでしょう」


桃妃ちゃんは指で涙を拭き、何かを取り出す。


それは白い小さな箱だった。
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