一直線な人気者
だがこのオレがそんなに簡単に引き下がるワケもなく


「なんでだ!?何がいけなかったんだ!?」


HRをものの見事にサボり、朋貴と一緒に2日前に桃妃ちゃんに出会った西側の階段にやって来ていた。


窓ガラスから見える立派な大木の葉っぱは、鮮やかな緑色。


普通なら心安らぐ風景なんだろうけど、今のオレにはまるで効果無し。


『男の子の髪の毛にしてはサラサラだね』としょっちゅう言われる髪をグシャグシャにして、同じ事を繰り返し呟いて…てか喚いてた。


「何がって……全部だろう、どう考えたって。何言っちゃってるんだよ」
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