つめたい海のカナリアと魔物
あそべないわよとお母さんが教えてくれます。
あのふわふわはまだ子どもで
ごろごろ転がっているだけなの。
つまんないのと、ちびは顔をひっこめました。
ちびだって子どもですが
ちゃんと泳げます。
ひれやしっぽがあるのに
氷の上に転がっているだけなんて
たいくつではないのでしょうか。
このときはまだ、
ちびは、この世にはたいくつなほうがずっとマシなことがあると
まったくしりませんでした。