つめたい海のカナリアと魔物
やがて、
子どもをつれて
仲間たちは移動をはじめました。
あたたかな海に来たのは子育てのためで
これから広い海を泳いで遠くへと旅をするのです。
まだらはさびしくて
きゅいきゅい鳴きました。
ボロボロにされても、
まだらは仲間たちといっしょにいたかったのです。
あのお母さんと子どもを
遠くからでもながめていたかったのでした。
まだらは、
仲間たちのあとを追いかけて泳ぎはじめました。