嘘つきlullaby
プロローグ

「あなたの事好きになります!
だから、付き合って下さい!」



9月。

残暑とは思えない暑さ。

夏の日射し。



左目に被さっている前髪が、顔にはりつく。

しかし、五重愛多(イツエ カナタ)は微動だに出来なかった。

開いた口もふさがらなかった。



汗が口の中に入ってからやっと言葉を発する。




「……何で未来形?」
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