嘘つきlullaby


弥栄、もといやさかんが不機嫌になったところで、ふと愛多は萌黄に尋ねた。



「……ところで、何?」

「え?」

「いや、教室まで来たから、何か用があるのかなって――」

「用ならさっき言ったじゃん。おはよう」

「……挨拶しに来たの?」

「1日の始まりは大切だから!」


萌黄はそう言って、何が楽しいのか本当に嬉しそうに笑う。

そしてもう一度おはよう、と言った。



「……おはよう、」



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