うさぎさんが好きないちごみるく
こうして、僕は見事に全国を狙う部活の仲間というポジションを確立してしまったのだった。
……それ自体は、そんなに悪いことじゃない、と思う。
でも、そのポジション以外に見られてない現状は困るんだ。
これは後日談なんだけど…
この日から数日後のバスケ部の体験入部に行った僕は、同じくバスケ部の体験入部に来ていたりゅうにとても驚かれ、そして「なんで来る気になった事を俺に言わないんだ!」としつこく怒られ、最後には嬉しそうに頬を緩ませて「明日からは一緒に来ような」と誘われた。
もちろん僕は言うタイミングを逃していただけで、「どんな反応をするかな?」と楽しもうなんて半分くらいしか考えてなかったんだけど…
りゅうはとても満足のいく反応をしてくれたので、とても既に入部届けまで提出したとは言えなかった。
……言わなかった訳じゃないよ、3割くらいは。あとの7割の説明は割愛させていただきます。
だから、さらに数日後に「一緒に入部届け出しに行こう」と誘われるか聞かれるまでは言わないでおこうと思う。
もちろん、それによってりゅうは更に大騒ぎするわけなんだけど…
それはまた、後の話です。