死にたがり
***
「友梨って毎日自分で作ってんの?」
「…親仕事だから」
「ああ、言ってたね。…ていうかなんで二人分なの?友梨ってそんな食欲旺盛だったっけ」
「あたしの分じゃない」
昼休みは教室内は一言で言うなら凄く騒がしい。そんな中で昼食なんて食べられたもんじゃない。
中学生のときから同じ比較的仲の良い友人である瑠美と二人でいつも来る廊下を歩く。
あたしの手からぶら下がる昼食は二人分ある。無論あたしは二人分も食べられる胃袋は持っていないからあたしの分ではない。
「…凛の分」
「え、凛って…彼氏の分まで作ってんの?意外」
「凛も両親とも仕事でいないし、ついで」
「えー、偉いじゃん、友梨。あたし彼氏の分とか作れないよ。朝起きれないし」
「そんな良いものじゃないよ」
単に凛から頼まれたからやってるだけで、言われてなければやることもない。
それは凛が彼氏だろうと幼馴染みだろうと関係ないと思う。