死にたがり
毎日うちに来てる凛。まずあたしは頼んでない。
加えて凛の家は隣だ。嫌ってほど小さいときから顔は見てる。
「俺の親もいないし」
「…知ってるよ」
凛の家もあたしの家と同じ事情で両親が家にいることは殆どない。
家庭環境の似たあたし達はほぼ毎日一緒にいる。
親は月に何日か見るか見ないか。そんな環境の中でも凛はあたしのことを気遣う。…確かに、有り難いけど。
「最近もっと忙しくなったらしいんだよ、親父」
「仕事?」
「ああ。よく知らないけど。…まあいいけどさ、俺生活出来てるし」
「随分と大人な思考で」
「友梨はまだ子供だもんなー」
「悪かったね」
昔からそうだった。
凛は考えが誰よりも大人びていた。あたしはそんな考え方出来ない。
いつのまにこんなに捻くれたんだろう。中学生?小学生?…わからない。