あやふや

 立派なマンションのホール、

 そこには制服を着た警備員らしき男性が立っていた。

 その横を平然とした顔で通り過ぎた貴代。

 内心は心臓がバクバクだった。

 でもここまで来たら引き返せない。

 ちゃんと状況を確かめて

 千絵に教えてあげなきゃ貴代は義務感を感じていた。

 千絵に教わった通りの番号を入力する。

 そして専用のエレベーターに乗り込んだ。
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