あやふや

「・・・貴代を私達の問題に巻き込むなんてできないよ」

「そんなの気にすることないって私達もう、友達でしょう」

「友達?」

「そうだよ。

 友達が困っていたら助けるのが当たり前でしょう」

「ウン」

「だったら遠慮なんかしないで一緒にそのお腹の子、

 育てていこう」

 千絵はその瞬間貴代に抱きつき泣き出していた。

 今度の涙は悲しい涙じゃなく、嬉しい涙だった。
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