あやふや

 大声で叫んだが、その場所には誰もいなかった。

 周りを見渡すと少し離れた場所から、佳祐を見つめている女性の姿。

「もうなんなんだよ。突然大声上げて

 貴代、今夜はおかしいぞ?」

 不機嫌な顔をした佳祐の顔が目の前にありびっくりして、

「おかしいのは佳祐でしょう。

 私の部屋に他の女、連れ込むなんて」
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