あやふや

 透き通った身体は明らかに幽霊にしか見えないのに

 言っていることは本当みたいで貴代は戸惑ってしまう。

「そうなの?」

 半信半疑な答えを返すしか出来なかった。

「それに私、さっき佳祐と一緒にこの部屋から出ようとしたんだけど・・・

 無理だったの‥‥‥」

 悲しそうな顔にそれ以上はなにも聞けない貴代だった。
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