本気の恋の始め方

それから私は、おきまりのように三日三晩、熱にうなされた。


雨に打たれたのに放置していたから風邪を引いたのかもしれないし、精神的にショックを受けたせいかもしれない。


どちらにしても、一人だったから大変だった。


両親に連絡しようかと考えなかったわけじゃないけど、忙しいから心配させるのも悪いと思って、一人で毛布をかぶってやり過ごした。



そして熱にうなされながら、もしかしたら、るうくんが訪ねてきてくれるかも、なんて期待したせいか

何度もチャイムが鳴る夢を見て……


目が覚めるたび、絶望の淵に立たされたような気持ちになって、泣いてしまった。



図々しいにもほどがある。


私には、そんな資格ないのに……


るうくんは彼女が好きなのに

なのに彼女との仲が壊れればいいと願った。

るうくんの幸せよりも、自分のエゴを通した。


だからこの熱も、苦しみも、当然の報いなんだ。



消えてしまいたい……


こんなずるい私――



るうくんにあわせる顔、ないよ……




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