本気の恋の始め方
二人用のソファーは、大きな千早が座ると少し窮屈。
それでももっとぴったりとくっつきたくて
彼の広い背中に腕を回す。
顔を上げると、ごく自然に唇が重なって――
なぜかそのままソファーに押し倒された。
「――ん?」
「潤さん、しよ」
熱っぽく潤んだ瞳に見つめられて、ドキッとする。
しよって……
「したい」
私を押し倒した千野くんは、いたずらっ子みたいに瞳を輝かせて、するすると私の部屋着を脱がしていく。
だめだって抵抗するだけ無駄って感じで……
手慣れた様子の千早に、私はすっかり服従状態。
されるがままだ。
「潤さん、夏休みは海に行こうね」
着ていたTシャツの背中に腕を回し、引っ張り上げながら千早が突拍子もないことを言う。