本気の恋の始め方
「ううん。体のラインがきれいになったわよ。引き締まるべきところは引き締まり、さらに最近出るところは出る、みたいな?」
「え……? 本当ですか」
思わず制服姿の自分を見つめなおしたけれど、やっぱりいつもとまったく変わらない。
「変わりませんけど……」
「いいや、変わった! きっとブラ、きついはずよ」
鮎子さんはまた恥ずかしいことを力強く断言する。
「清純っぽい顔してるくせにスタイル抜群なんて、男の夢を具現化したような雰囲気だったけど、最近のあんたは相当いいわよ」
「――そ……そうですか」
ぜんぜんピンと来ないながらも、鮎子さんの迫力におされてとりあえずうなずく私。
「で、千野千早、うまいの?」
興味津々、身を乗り出してくる鮎子さん。
「ちょっ……」
「いや、聞くまでもなくいいんだろうなぁ……うん」
私を見てニヤニヤしてる。
なんか想像されてる。