本気の恋の始め方
「だから本当は、今までありがとうって言って立ち去るべきなんだと思う……だけど、だけど……私やっぱり千早が好き。
どれだけみっともなくても、言いたいの。あなたが好きだって……大好きだって……離れたくないって……!
だから私にもう一度、チャンスを下さいっ! がんばるから、私、千早にもう一度好きって思ってもらえるようがんばるからっ……!」
なにを言おうか、なんて頭になかった。
けれど彼を目の前にしたら、蛇口をひねったみたいに、言葉がどんどん溢れてきた。
彼を好きだと思う気持ち。
たくさん嫉妬したこと
自分の小さなプライドを傷つけられたくなくて
一番大事なひとを傷つけてしまったこと。
全部、受け入れる。
だめな女の子に違いない、そんな自分をそれでも好きになってほしいなんておこがましいかもしれないけど――
だけどこれが私のありのままだから。