本気の恋の始め方
抱かせて、といった千早は、私をそのままソファーへと押し倒すと、何度もごめんね、とささやきながら、私の体を開く。
「ち、はや……」
彼の指先はすぐに私の体を緩ませてしまう。
じれったくて、早く彼と一つになりたくて。
そんな気持ちで彼の名前を呼ぶと――
「潤さん、知ってる……?」
妙に真面目な顔で、千早がささやく。
「な、に……?」
「男ってさ、昂奮しすぎると勃たないの」
「え……?」
「勃つってある程度冷静な状況なんだよ。あんまり興奮するとさ、女の子みたいに、濡れるだけで……」
千早は器用に片手でベルトを外したあと、私の手を取り、下半身へと導いた。