本気の恋の始め方

けれどそんな私の考えは、千野君にあっさりと見破られていて――




「もう会わないっていうのはナシですからね」

と、カジュアルなイタリアンレストランのテーブルについた早々、言われてしまった。



「――」



一瞬言葉を失う私。



「俺も作戦ミスったなって、最近思ってたんです」

「作戦……?」

「お友達大作戦です」



千野君はてきぱきと料理を頼んだあと(お友達づきあいしているうちに、彼は私の好みをすっかり把握したみたいだ)

メニュー表をパタンと閉じ真剣な表情を私に向ける。



「自分で言うのもなんですけど、このお友達大作戦は、俺が潤さんを好きになるばっかりでした」

「――え……」





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