本気の恋の始め方

「もっと自分に自信を持ってください。潤さんは純粋で、可愛いひとです。自分を卑下するようなことはありません」

「そんな……」

「潤さんは自分に自信がなさすぎなんですよ。俺、そのころの潤さんに会いたかったな。そうしたら毎日言ってあげるのに。潤さんは可愛い、素敵だって」

「――」



今の私でも相当サッパリなのに、千野君の思考がわからない。



「そんなことない……。昔の私、今以上に女の子は見れないと思う。走ってた頃はごぼうみたいだったし……」

「ごぼう……？」

「まっくろで」

「やーもう、潤さんの発想可愛すぎ。ごぼうだって……ククッ……」



千野君がプッと吹き出して、ククククと肩を揺らす。



そんなおもしろいこと言った覚えないんだけど。っていうかごぼう、可愛くないし。


千野君、笑い上戸？