愛しの君へ
急いで手紙を読む
『拝啓、最愛の君へ。
沙羅。まず君に謝らなくちゃいけない。
本当にごめん。
俺は余命宣告されていて、もう永くはない。
これを君が読んでいる頃はもう俺はいない。
だから、だからこそ君と別れた
君はきっと自分を責めるだろう?
気付いてあげられなかった、って。
何もしてあげられなかった、って。
君はきっと泣くだろ?
だから、俺は君を自由にした。
俺には君を幸せに出来ない。
なあ、沙羅。
俺は君と一緒に居れて
君と話せて
君と触れ合えて……
君の隣にいれて俺は幸せだったよ。
ありがとう。
こんな俺を好きだと言ってくれて。
こんな俺に笑顔を見せてくれて。