話し屋 (短編集)
それから、私は音楽室に通わなくなった。



悠矢先輩は来ないだろうし、行って悠矢先輩の幸せそうな顔を自分から見に行くのが嫌だったからだ。



私は心が狭いでしょうか??



でも、先輩の前で泣きたくないから・・・。



ブルルッ ブルルッ



携帯のバイブが鳴った。


学校では授業中に鳴ったら困るので、マナーモードだ。



「紗希かなぁ・・。」


と携帯を見るとそれは、悠矢先輩だった。
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