話し屋 (短編集)
「何で??」



「あの人さ、大学卒業したら結婚するんだって。大事な話ってそれだったんだ。あの人にとって俺は眼中になかったんだよ。4つ年下の俺なんて・・。」



そういうとまた突っ伏してしまった。


「告白したの??」



そういうと悠矢先輩は首を横にふった。



「いや。結婚する相手に告白したって迷惑だから言えなかった。」



「それでよかったの??」



「いい訳ない。」



そういうと悠矢先輩はあの題名の無い楽譜を取り出す。



「この楽譜も用済み・・かな。」



そういうと何のためらいもなく楽譜を破ってしまった。




< 26 / 56 >

この作品をシェア

pagetop