SoUnD~僕らの世界~
PART 1
―――ピピピピッ
――――ピピピピッ
―――ピピッ、カチッ・・・
「・・・っはぁぁぁ!?」
ガガガガッ
っと危ねぇっ。
階段から落ちそうになりながら、リビングへ。
「母さん!なんで起こさねぇんだよ!?」
「あんたが寝坊するのが悪いのよ。」
「っだぁ!もぉいい!行く!」
「いってらっしゃーい」
朝、目が覚めると俺が起きなければならない時間を、三十分以上も過ぎていた。
目覚ましをかけた意味を自分に問いたい。
急いで制服を着て家を出る俺。
加藤 雅(カトウ マサ)。
高校一年の軽音楽部ギターとヴォーカル担当。
って、やばっ。
自分が進んでいた逆の方向へ向かって走る。
このまま行っても意味ねぇじゃん!
ガチャッ―――。
「あら、早かったのね。」
「んな早く学校から帰ってくるかよ!ギター忘れたんだよ!」
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