SoUnD~僕らの世界~
「あぁ、なるほどね。早くしないとバス行っちゃうわよー。」
「母さんが!」
「あと十五分ねっ」
「あぁぁぁぁ!」
部屋に上がり俺の相棒を持って再びダッシュする俺。
これはかなりやばい。
バス行っちまう!?
ギターを背負って走るのは結構体力がいる。
今日は特別、朝飯食ってねぇし体力もたねぇよ!
でも、これ逃すと完璧に遅刻になっちまう。
乗らねぇとやべぇ!!
俺が走っている二百メートル以上向こう側にバス停が見えた。
そこにはもちろんバスが一台止まっていた。
俺が乗るべきバスがそこにはいた。
「くっそ・・・っ」
バスに乗り込んでいく人。
残り三人。
残り百メートル。
最後の一人が乗り込んだとき、三十メートル。
「待ってくれよっ!!」
―――プシューッ。