SoUnD~僕らの世界~
引き寄せ方を少しミスったらしい・・・。
「んあ、わりぃ。ってか、未那がすぐ座ればこうはならなかったな。」
「もう!」
未那が俺の上からのけて、隣に寝転ぶ。
「また機嫌損ねた。」
「うるさいぃ。」
「電気消すぞ?」
「・・・うん。」
電気を消すとそこはまた、さっきとは違う空間に思えた。
お互い、布団の中に入って向き合うこともなく無言。
別に、俺は話してもいいんだけど、隣のお嬢さんはそうでもないらしい。
隣には未那の体温がある。
こんなにも近いのに、遠いような気がするのは俺だけだろうか。
「雅?」
布団に入って数分後、やっと未那が口を開いた。
「ん?なに。」
「・・・全然寝れない。」
「はぁ?俺のせい?」
「・・・うん。」
うん、と言われても、俺はどうしようもできないんですけど。
寝返りを打ち、未那の方を向くと、未那はまだ反対を向いていた。
「未那、こっち向けよ。」
「やだ。」
「やだって言われると、俺辛いんだけど。」