SoUnD~僕らの世界~
少しすねた風に言うと、簡単にこっちを向いてくれた。
意外に簡単なやつ。
「で?何で寝れないんですか?俺にどうしろと言うんですか?」
もう少しで唇が触れそうな距離。
こうやって寝ころぶと、身長は関係なく未那と顔が近くなる。
「・・・っそんなに見ないで。」
「まぁた、無茶なこと言う。」
「だ、だって・・・」
「やっぱ俺ソファーで寝るから。ゆっくり寝な?」
「えっ」
きっと、俺がこうやって隣で寝てるから気にして寝れないんだろ?
だったらやっぱり俺は、ソファーで寝るのが正解だ。
布団から出ようとしたとき、寝まきとして着ていたジャージの裾をクイッと引っ張られた。
「なに?俺はあっち行くから。」
「・・・だめ。」
「だめ?」
布団から目だけを出して、上目づかいで話されると・・・ヤバいんだけど。
「・・・一緒がいい。」
もちろん、それに逆らえる訳がない俺は、すぐに布団の中に戻った。
すると、未那が俺に抱きついてきた。
「っ、未那?!」
「・・・いつも一人だけど、今日は雅がいてくれてるんだよ?なのに・・・ソファーで寝るなんて嫌・・・。」