SoUnD~僕らの世界~
未那の声のトーンから、未那がどれだけ不安がっているのか分かった。
昨日も今日も、同じようなことで毎日悩みすぎなんだよ。
「これから先のことよか、今を考えろって。この先、不安要素は山ほどあるんだし。」
「でしょ?・・・だから怖いの。」
「俺だって不安だし怖い。未那の親父さんとか、怖い。」
「なにそれっ。」
門前払いとかされそうだよな。
なにせ、四つも違うんだし、大事な娘の婿が年下で頼りないと思われそうだ。
まぁ、実際頼りない部分は当たってると思うが。
でも、それまでに、なんとか頑張らねぇとなとも思う。
「不安な事くらい誰だってあんだよ。それがその人にとって重大なことなんだよ。」
「うん・・・。」
「未那の不安は俺にはよくわかんねぇ。でも、それって、ゆっくり考えていけば解決しねぇかな。」
「わからないよ。」
「だよな~。なら、それで良いじゃん。わからねぇことは仕方ねぇし。」
「雅は軽すぎる!もっと真剣に」
「俺、バカだから。」
サラッと言ったその言葉は、どうやら気づけば俺のお気に入りワードベストスリーに入りそうな勢いだ。
「でも、一緒に考えよう。これからのことは。少しづつでも、未那の不安を消していこう?もしくは、未那の不安を俺が半分持ってやるから。」
「本当に?」
「おう。だから、もうそんな顔すんな。」
さっきから徐々に不安そうな顔になて行く未那を見て、俺自身も少しだけ悲しかったんだ。
それを知ってか知らずか、未那は少しだけ微笑んだ。