SoUnD~僕らの世界~
「雅。ここのコードってさ・・・って、おい、雅。」
「・・・・・・」
「「「雅!!」」」
「んあ!?」
部活中、四人で練習をしているときでさえ、俺の心はここに非ず。
「お前、練習してきたんじゃねぇのかよ。」
「昨日練習できなかった・・・。」
「なんだよ!やる気あんのかよ!?」
「・・・悪ぃ。」
紗奈、直登、陵に怒られながら何とか練習を続けたものの、それでもやっぱり俺はいつもの調子がでなかった。
「雅、大丈夫?」
「あ、あぁ・・・。」
少し休憩をすることになって、そこで紗奈が俺に話しかけてきてくれた。
こんな、どうしようもない俺のことを心配してくれてる。
すっげぇ嬉しいのに、礼の一つも言えない俺はどれだけ最低なんだ。
「何かあったんでしょ?何でも話してよ。」
「・・・さんきゅう。」
俺の無理矢理な作り笑い。
紗奈にはそれがわかってしまうようだ。
「お姉さんのこと?」
「・・・まぁな。」
「未那さんだっけ。どうかしたの?」
「・・・今日、いなかったんだ。まぁ、たまにはそういうこともあるよなっ。」
また作り笑いをする俺に、紗奈は少し眉を寄せて言った。