SoUnD~僕らの世界~
PART 3
「いってきまーす」
ギターを背負ってバス停に向かう日々。
あれから一週間以上もの日にちが過ぎていた。
今日も俺は淡い期待と、不安を胸に足を運んでいた。
そして、その時間にバスは来た。
バスに乗り込み、定位置に向かう。
「あ・・・」
「・・・え。」
―――いた。
「未那・・・」
「雅、くん」
「相変わらず、だよな。くん、いらないし。」
「そうだね。・・・ここ、座る?」
こうだったな。
一週間前の日常が凄く懐かしく感じる。
俺は未那が空けてくれた席に座った。
俺の心臓がトクトクトクッ、と脈を打っている。
自分の左側から未那の存在を感じる。
未那のつけている香水、未那の体温。
隣にいるからこそ分かることなんだ。
「久しぶりだね。」
「そうだな。」
「「・・・・・・」」