SoUnD~僕らの世界~

「え、いいよ。雅からどうぞ。」


「いや、俺のはいつでもできる質問だし。」


「私もよ?」



「でも、未那の質問聞きてぇし。」


「私だって雅の・・・って、そうこうしてたらついちゃった!?また明日ね!明日はちゃんと言ってよ!」



どっちが先に言うのか、ただそれだけを言いあっただけで本日の会話終了。


今日のバス早かった、と思いきやいつもと変わらない時間だった。



「時間が早いんだよっての・・・」



そんな文句を一人で言いながら、こんなことだったら俺から言えばよかった、と学校に着いてからもずっと後悔していた。


「ははっ、どんまいだな。」


直登にも腹を抱えて笑われたくらい。



「別に俺だってそうしたくてそうしたわけじゃねぇし。」


「だなだな、わりっ。はぁあ。でもさ、その質問なんなんだろうな。」

「さっきから何の話よ。二人して。」



ただ今昼休み。


昼食中。


三人で弁当を食べるこの空間で、さすがに直登と二人で会話をするのは不可能なわけで、最終的に紗奈にも協力してもらうことになった。


ざっと直登が今までの経緯を話してくれて、紗奈も快く協力してくれると言ってくれた。


俺が説明すればよかったのにな。
直登のやつ。

「っていうか、元は私の方が先に協力するって言ったのに。雅ってホント嫌だわ。」


「嫌って、そりゃさ・・・一回振った人に新しい恋の相談なんか言いづらいに決まってんじゃんか。」



「でも結局こうなったじゃない。」

「お前らもういいから。ってかそこでイチャつくなよな、雅!」


「イチャついてねぇっての!?」

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