SoUnD~僕らの世界~

完璧に萎えている俺を一生懸命励ます二人。


四時まで残り五分。



「ま、あれだよ!明日、明日話せばすむ話だろ!ほら、答えあったぞ!」


「そうだよ、会えなくなったわけじゃないんだから!今日は、ね。時間が早すぎただけだって!」

「・・・・・・」


「明日両方聞けばいいじゃん?先に雅から言うって決めてさ?」


「そう!今から決めておけばいいのよ!明日は絶対俺から言うって!」


「・・・・・・」



「ち~すっ。」


「「わぁお、バッドタイミング」」


「陵、ちっす・・・。」


俺のテンションが最低のまま部活が始まった。


「雅、ホントわりぃ!」

「ごめんね!」


何度も謝られ、俺自身もうどうでもいいような気になってきて「はぁ・・・」と一つため息をついて次の瞬間には部活モード。



「っしゃ、このままじゃ俺らヤバいもんな!やるぞ!」


「「おぉ、さすが」」


「どこかの誰かさんたちのおかげで・・・」

「「はい・・・」」


その後は何とかバンドの雰囲気を保ったまま部活を最後までやり通せた。



ホントに以前の俺だったら考えらんねぇくらい立ち直りが早くなったと思う。

これもあいつらのおかげだよな。


まぁ、役に立ってんのか立ってないのかは別として。


俺の心が救われてるって言う点では最高だもんな。



「よーし、いったんどのバンドもココ集合!」


部活終了間際、部長の声が響き渡った。

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