バイナリー・ハート 番外編
「そうかそうか。まぁ、おまえの人生はこれからの方が長いんだ。”いつか”おまえの事を理解して受け入れてくれる、いい女が現れるさ」
「勝手に納得して完結しないでください」
ロイドの手を払い除け、乱れた髪を整えながら、ランシュは不愉快そうに顔を歪める。
向こうからユイが、ニコニコしながら嬉しそうに声をかけた。
「ランシュ、初めての恋人は、私にも紹介してね」
「……うん」
ユイにまで断言され、ランシュは力なく肩を落とした。
少ししてランシュは、ロイドに問いかけた。
「そういえば聞いてませんでしたけど、オレの寿命って何年あるんですか?」
「わからない」
「へ?」
ロイドの答えに、ランシュは目を丸くする。