バージニティVirginity
まだ外は薄暗かった。
玲が外に出ると、寒さのあまり 耳が痛くなり、風に当たると目から自然に涙がでてきた。
集合は駅前のロータリーに朝の早朝7時。
そんなに早く?
玲が驚くと、
土曜日で出発が遅いと道路が混んじゃうからね。
加集が言った。
加集と彼の友達2人との日帰りドライブ。
玲は城ヶ崎海岸には、いったことがなかった。
何を着ればいいのか悩んだ。
可愛いスカートを買ったばかりなので、それを穿きたかったが、男の中に女が1人なのだから、パンツスタイルの方がいいだろう。
なんとなくそう思い、ベロアの濃い紫のストレッチパンツを選んだ。
それに白のニットセーターを合わせた。
そのセーターは襟ぐりが深めに開いているので、玲の首回りと顔の輪郭が綺麗に見えた。
そして、辛子色のダッフルコートを羽織る。
「よし。これで完璧!」
玲は家の全身鏡の前でいろいろポーズを取り、にっこりと笑った。
(加集さんの友達ってどんなだろう…)
楽しい一日になりそうだという浮き立つ気持ちと、少しの不安を抱え、白い息を吐きながら駅まで急いだ。
待ち合わせ場所の駅前のロータリーには時間ぴったりに着いた。
ーー車は、先輩から借りたんだ。
白いカローラだよ。
加集は言っていた。
探すまでもなく、ロータリーには数台のタクシーの他に白いセダンが一台停まっているだけだった。
その車のそばには、見覚えのある男が立っていた。
玲が外に出ると、寒さのあまり 耳が痛くなり、風に当たると目から自然に涙がでてきた。
集合は駅前のロータリーに朝の早朝7時。
そんなに早く?
玲が驚くと、
土曜日で出発が遅いと道路が混んじゃうからね。
加集が言った。
加集と彼の友達2人との日帰りドライブ。
玲は城ヶ崎海岸には、いったことがなかった。
何を着ればいいのか悩んだ。
可愛いスカートを買ったばかりなので、それを穿きたかったが、男の中に女が1人なのだから、パンツスタイルの方がいいだろう。
なんとなくそう思い、ベロアの濃い紫のストレッチパンツを選んだ。
それに白のニットセーターを合わせた。
そのセーターは襟ぐりが深めに開いているので、玲の首回りと顔の輪郭が綺麗に見えた。
そして、辛子色のダッフルコートを羽織る。
「よし。これで完璧!」
玲は家の全身鏡の前でいろいろポーズを取り、にっこりと笑った。
(加集さんの友達ってどんなだろう…)
楽しい一日になりそうだという浮き立つ気持ちと、少しの不安を抱え、白い息を吐きながら駅まで急いだ。
待ち合わせ場所の駅前のロータリーには時間ぴったりに着いた。
ーー車は、先輩から借りたんだ。
白いカローラだよ。
加集は言っていた。
探すまでもなく、ロータリーには数台のタクシーの他に白いセダンが一台停まっているだけだった。
その車のそばには、見覚えのある男が立っていた。