蜜愛シンドローム ~ After Party ~
前からって・・・。
相変わらず口が減らない後輩だ。
しかし、純也に心配されるほど自分はヤバイ顔をしているらしい。
「ま、あの三人を相手にしていたら、そうなるのも無理はないかもしれませんが」
「・・・」
「愛されるというのも大変ですね。秋月先輩?」
純也は黒メガネの奥の目を細め、くすりと笑う。
絢乃ははぁっと息をついた。
───純也は他人事のように言うが、絢乃にとっては他人事ではない。
疲れた顔でコキコキと肩を回す絢乃に、純也はいつになく楽しげに言う。
「まぁ、今回は強者揃いらしいですからね。頑張ってくださいね、秋月先輩?」
「・・・え?」
「表向きにはなってませんが、今回の三人は全員、真性がSという設定らしいですからね。先輩が夜な夜な死にかかるのも無理はないですよ」
「は、はぁ!?」
絢乃は目を剥いた。
・・・なんだそれは。
聞いてない。
というか聞きたくない。